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砂糖は温度で食感が変わる! とろ~り大学芋とカリカリ大学芋

2026.09.11

健康・学び

砂糖の意外な役割を紹介するシリーズ【砂糖のホント12】。秋になると食べたくなる、さつまいもの定番おやつ「大学芋」。タレがとろ~り絡んだ昔ながらのタイプと、表面をカリッとした飴で包んだカリカリタイプがありますが、あなたはどちらがお好みですか? 同じ砂糖を使っているのに食感が大きく違う理由、それは『温度による変化』にあります。砂糖は加熱すると、水分が蒸発して濃度や粘りが変わり、さらに高温になると色や状態も変化します。今回は2種類の大学芋を通して、料理やお菓子作りに生かされている砂糖の温度変化を見ていきましょう。

砂糖は、温度が上がるとどう変わる?


缶詰のフルーツに使われるシロップ、つややかなべっこう飴、プリンにかける香ばしいカラメルソース。見た目も食感も異なりますが、いずれも砂糖の性質を利用したものです。砂糖は加熱すると、さらさらした状態から徐々に粘りのある状態へと変化していきます。さらに温度が上がると黄色く色づき始め、高温では褐色のカラメルへ。このように、砂糖は加熱温度によって粘度や色、冷えたときの固さなどが大きく変わります。

では、温度によって砂糖はどのように変わっていくのでしょうか。代表的な状態と用途を、温度順に見てみましょう。

砂糖の温度変化 早見表

温度(℃) 名称 加熱時の状態 冷めた状態 用途
103~105
シロップ

細かい泡 液体 ・冷たい飲み物などに
・ガムシロップ
107~115
フォンダン

110℃…大きい泡
115℃…鍋一面の泡
クリーム状 ・ケーキなどにかける
・冷ましながら混ぜると砂糖衣に
・シナモンロールやバウムクーヘンの表面
115~121
キャラメル

120℃…粘度が出てくる やわらかに固まる ・他の材料を混ぜてキャラメルに
・メレンゲ用のシロップに
・ソフトキャラメル

とろーり大学芋
(110〜115℃付近)
140
タフィー

粘度が強くなる
かすかに色がつく
粗い結晶になる ・ナッツなどを固めたお菓子
・ミルクやバターを練り込んだキャンディ
145
ドロップ

やや色がつく 固まるともろい
ガラス状
・フルーツあめ
・あめ細工
165
べっこうあめ

薄い黄色 硬いアメ状 ・べっこうあめ
・あめ細工
165~180
カラメルソース

薄い褐色 硬いアメ状
香ばしい風味
・プリンにかけるカラメルソース
・煮込み料理の風味づけ

カリカリ大学芋
(180〜185℃付近)
190
カラメル

褐色 硬いアメ状
香ばしい風味・粘度がある
・しょうゆやソースなどに使う着色料などに

今回注目するのは、「110〜115℃付近と180〜185℃付近」。この温度の違いが、とろ~り大学芋とカリカリ大学芋の食感を生み分けています。


とろ~り⼤学芋で実験! 温度違いのタレを大学芋にかけると?


昔ながらの大学芋のおいしさといえば、揚げたさつまいもにとろ~りと絡む甘いタレ。この「とろ~り」のコツは温度にあります。100℃〜120℃で実験してみました。

<材料>
・さつまいも 200g
・揚げ油 適量
(A)上白糖 60g
(A)⽔ 50g
(A)しょうゆ ⼩さじ1/2
・⿊ごま 適量

<作り方>
① さつまいもを乱切りにし、⽔にさらす。
② さつまいもの⽔気を切り、160℃の油で揚げる。
③ 鍋に(A)の材料を⼊れて⽕にかける。※しょうゆは風味アクセントで加えています
④ 箸につけて⽷をひくくらいのとろみがついたら⽕からおろし、②を加えてよくからめ、⿊ごまを振る。

蜜の温度と芋にかけたときの様子

 

「とろ~り大学芋のおいしいゾーンは110~115℃!」

実際に温度を変えて大学芋にかけてみると、100℃ではさらさらとして絡みにくいのに対し、110~115℃ではほどよいとろみがつき、さつまいもによく絡みます。120℃になるとさらに粘りが強くなり、時間がたつと白く結晶化することも。とろ~り仕上げには、110~115℃が適しており、それ以上温度を上げすぎないことが上手に仕上げるポイントであることがわかります。

(とろ~り大学芋には上白糖がおすすめな理由)
上白糖は、しっとりとした質感で溶けやすく、コクのある甘さが特徴。砂糖と水を煮詰めて作る昔ながらの大学芋のタレにもなじみやすく、つやのあるとろ~りとした仕上がりになります。


カリカリ大学芋はどう作る?


一方、表面がカリッとした大学芋では、水を使わず砂糖そのものを高い温度まで加熱します。砂糖は160℃程度から溶け始め、185℃程度まで加熱を進めると、溶けて飴になります。そこで火を弱め、揚げたさつまいもの表面に絡めて冷まし置くと、表面は冷えるにつれて固まり、パリッとした食感に仕上がります。

<材料>
・さつまいも 200g
・揚げ油 適量
・グラニュ糖 100g
・サラダ油 60g
・⿊ごま 適量

<作り方>
① さつまいもを乱切りにし、⽔にさらす。
② さつまいもの⽔気を切り、160℃の油で揚げる。
③ 鍋にサラダ油と砂糖を⼊れて⽕にかける。
④ 砂糖が溶けたら、弱火に落とし2~3回に分けて②を加えて飴をからめる。
⑤ クッキングシートに広げて⿊ごまを振り、完成。

カリカリの秘訣は、砂糖を約185℃まで加熱して溶かすこと!

大切なのが温度管理。火が強すぎると砂糖が焦げやすく、反対に温度が下がりすぎると飴状に固まってしまい、絡めにくくなります。約185℃を目安に砂糖を溶かし、弱火に落として手早く絡めるのが最大のコツです。高温調理のため、やけどには充分注意しましょう。

(カリカリ大学芋にはグラニュ糖がおすすめな理由)
グラニュ糖は、クセの少ないすっきりとした甘さが特徴。高温で溶かしたときの色や状態の変化がわかりやすく、カリカリ大学芋にも使いやすい砂糖です。


とろ~り vs カリカリ 比較


砂糖の種類も仕上がりに影響しますが、今回の食感の大きな違いを生んでいるのは加熱温度です。とろ~り大学芋は、「砂糖を水に溶かして蜜を作る」調理法です。水分を含んだ砂糖液を煮詰め、ほどよい粘りを生かして揚げたさつまいもに絡めます。一方カリカリ大学芋は「砂糖を熱で溶かして飴を作る」調理法です。砂糖をより高温で溶かし、揚げたさつまいもに薄くコーティングし、冷えると固まる性質を利用しています。

このように、温度をコントロールすることによって、同じ砂糖からまったく違う食感を作っているのです。

とろ~り vs カリカリ 比較表

とろ〜り大学芋 カリカリ大学芋
砂糖の状態 濃い砂糖液 飴状
加熱温度の目安 110〜115℃ 180〜185℃
水分 あり 少ない
食感 とろ〜り・ねっとり パリッ・カリッ
見た目 タレが厚めに絡む 薄い飴の膜
おすすめ 昔ながら派 食感重視派

まとめ

大学芋だけでなく、お菓子や料理のさまざまな場面で利用されている、砂糖の温度による変化。砂糖は単に「甘みをつける」だけではなく、料理にとろみをつけたり、表面をカリッと仕上げたり、色や香ばしさを生み出したりする働きも持っています。温度による変化を知っておけば、お菓子作りや料理の仕上がりを考えるときにも役立ちます。ぜひ、冒頭の「砂糖の温度変化早見表」を活用してみてください。

 

スプーンとローズのお砂糖教室▶︎https://www.msdm-hd.com/jp/study/efficacy.html

*監修:DM三井製糖株式会社

 

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