綿菓子はどうしてできる? 砂糖がふわふわになるしくみを解説
2026.08.21
健康・学び
2026.08.21
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砂糖の意外な役割を紹介するシリーズ【砂糖のホント10】。今回は、『綿菓子について』です。縁日や遊園地で見かける綿菓子。まるでふわふわの雲のようですが、材料は砂糖だけ。そのしくみには、砂糖ならではの性質が深く関わっています。今回は綿菓子ができるしくみを解説するとともに、砂糖の種類による違いを実際に作って比較してみました。

▪️綿菓子機のしくみ
綿菓子機は、上部の投入口、周囲が網になった加熱式の回転釜、糸状になった綿菓子を吹き上げるファン、回転装置(モーター)で構成されています。回転釜内で加熱されて溶けた飴は、遠心力によってスプリンクラーの水のように網目から飛び散り、ファンで冷やされながら綿状に浮遊します。それを割箸などの棒でからめ取ったものが綿菓子です。

▪️綿菓子ができるカギは「状態変化」
綿菓子ができる理由は、砂糖の「状態変化」にあります。状態変化とは、物質そのものが別の物質に変わる「化学変化」とは異なり、温度や圧力によって固体・液体・気体と姿を変えることです。氷が溶けて水になり、水を熱すると水蒸気になるのも同じ現象です。綿菓子の場合では、加熱された砂糖が固体から液体に変わり、回転釜から細かく飛び出したあと、空気で一気に冷やされて再び固体に戻ります。このとき極細の糸状のまま固まることで、ふわふわの綿菓子が生まれるのです。
イベント用の綿菓子機をレンタルすると、「白ザラ糖以外は使用しないでください」と案内されていることがあります。これは、使い慣れない人が中ザラ糖などを使用すると、カラメル成分の影響で焦げ付き、機械に付着することがあるためのようです。一方、グラニュ糖や上白糖はおすすめできません。グラニュ糖は粒が細かく、加熱されて飴状になる前に回転釜の網目から飛び出してしまいます。また、上白糖には転化糖(ブドウ糖・果糖)が含まれており、加熱すると焦げ付きやすい特性があります。
そこで実際に、白ザラ糖、中ザラ糖、ロザッティ(コーヒーシュガー)の3種類で綿菓子作りを試してみました。その結果、三井製糖の中ザラ糖では問題なく綿菓子を作ることができました。ただし、中ザラ糖であれば何でも同じというわけではありません。メーカーによって砂糖の純度や融け方(融点)が異なるため、注意が必要です。
それでは、それぞれの砂糖でできあがった綿菓子を比べてみましょう。

| 砂糖の種類 | 仕上がりと風味 |
|---|---|
| 白ザラ糖 | ・綿が締まっていて、キラキラと透明感のある仕上がり ・さっぱりした甘さ |
| 中ザラ糖 | ・ふんわり軽く、ボリュームのある仕上がり ・カラメル由来の蜜っぽい甘さ |
| ロザッティ(コーヒーシュガー) | ・やや色付き、ふんわりとした仕上がり ・カラメル味が強く、香ばしい独特のおいしさ |
コーヒーの湯気で溶けていく砂糖を眺めるひとときは、ちょっとした癒しに。

【作り方】
カップにホットコーヒーを淹れ、ほぐしてふんわりさせた綿菓子をかざす。
パンケーキに乗せればぐっと可愛らしさがアップ。綿菓子の口どけも一緒に楽しめます。

【作り方】
パンケーキを焼き、綿菓子、バター、刻みナッツをトッピングし、温めたメープルシロップをかける。
割下を回しかけると綿菓子は瞬時に溶け、食材にやさしい甘みを加えます。

【作り方】
すき焼き鍋に牛脂を塗り、牛肉、玉ねぎ、焼き豆腐、椎茸、春菊など並べる。火にかけてぐつぐつしてきたら、綿菓子を乗せて割下を注ぐ。
綿菓子は、砂糖を加熱して溶かし、遠心力で細い糸状に飛ばし、空気で一気に冷やして固めることでできています。つまり、砂糖の「状態変化」を巧みに利用した、シンプルで奥深いお菓子なのです。また、今回の実証では、砂糖の種類によって見た目や味わい、時間が経ったあとの状態にも違いが見られました。同じ綿菓子でも、使う砂糖によって個性が生まれることが分かります。
そんな綿菓子は世界でも親しまれており、英語では「Cotton Candy」、フランス語では「barbe à papa(バルブ・ア・パパ)」と呼ばれています。直訳すると「お父さんのひげ」という意味で、絵本やアニメでおなじみの「バーバパパ」の名前の由来にもなっています。また、中国には花びらのように美しく仕上げる「花式綿花糖」という綿菓子もあります。
夏祭りで見かけたら、「砂糖がどのようにふわふわの綿菓子になるのか」を思い出して味わってみてください。
また、持ち帰ってアレンジレシピに挑戦するのもおすすめです。
*監修:DM三井製糖株式会社