ふれあい講習会(視覚障がい体験学習)
2025.12.15
人
2025.12.15
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DM三井グループは、持続的な事業成長と企業価値向上の為には、社員一人ひとりが自分らしく、安心して能力を最大限に発揮できる組織が必要不可欠であると考え、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の推進を重要課題と位置づけています。
2025年11月、D&I推進の一環として港区社会福祉協議会が主催する『ふれあい講習会』をDM三井製糖本社ビルにて開催しました。『ふれあい講習会』は、講話や各種体験学習を通して、障がいのある方や高齢者の方の気持ちや接し方を学び、理解を深めることを目的に開催されています。今回は「視覚障がい」をテーマに、当事者の方による講話とガイドヘルプ体験を実施しました。
講話では「情報障害」「移動困難」「コミュニケーションの難しさ」の3つの観点から、講師の方の経験談も交えていただきつつ、全盲の視覚障がいについてお話しいただきました。「情報障害」のお話では、人は受け取る情報の8~9割を視覚から得る一方で、視覚障がいのある方は聴覚や触覚などから残りの1~2割だけの情報を得て生活されていること、科学技術の発展により家電やスマートフォンを操作し易くなっているものの、依然として情報量の差には大きな隔たりがあることを理解することができました。また、「移動困難」のお話では、点字ブロックや音声信号があらゆる場所に整備されてはいない現状や、講師の方が体験された危険な出来事を伺い、一人で外出する際の困難さを改めて認識することができました。さらに、「コミュニケーションの難しさ」のお話では、アイコンタクトができない当事者の方へのコミュニケーション方法を学ぶことができ、声掛けの心理的ハードルを下げることができたと感じています。

ガイドヘルプ体験では、視覚障がいのある方をサポートする際の基礎知識を学んだ後、二人一組のペアになり、当事者役とサポート役に分かれ、実際に社内を歩いてみました。当事者役はアイマスクで完全に視界が遮断されるため、見えない怖さを実感しながらも、慣れない白杖を使って何とか情報を得ようとする姿が印象的でした。また、サポート役も、どのような情報をどのような表現で伝えれば安心してもらえるのかを考えながら、懸命に声がけをしていました。当事者の方のお話を伺った後に、実際にガイドヘルプを体験することで、視覚障がいについての理解をより深めることができたと考えています。

今回参加した社員からは「視覚障がいの実情を改めて理解することができた」「街で困っている方がいたら積極的に声掛けしたい」「今回のような講習会を継続して欲しい」という声が多く寄せられました。中には視覚障がいのガイドヘルパーの資格取得に意欲を持つようになった社員もいるなど、非常に有意義な講習会になったと実感しています。また、「視覚障がい」も一つのダイバーシティ(多様性)であることを再認識してもらうことができました。今後も机上の学習だけでなく、当事者の方の講話や体験学習などを通して、社内一人ひとりのD&I意識の向上に努めて参ります。