石垣島製糖株式会社の糖蜜を
活用した島内循環型商品の開発

2025.01.17

地域社会

石垣島製糖株式会社では、さとうきびから砂糖の原料を精製する際にできる副産物の『糖蜜』を島内利用(還元・地産地消)するため、地元企業同士で協力し、糖蜜を活用したラム酒の商品開発やユーグレナ培養に取り組んでいます。元々、糖蜜は島外に出荷され島内ではあまり活用されていなかった為、以前から島内での糖蜜利用は検討していましたが、今回地元企業からのお話があり、糖蜜の島内利用が実現しました。

石垣島の泡盛メーカーである請福酒造有限会社では、糖蜜を100%原料としたラム酒「石垣島RUM〈SILVER〉」を開発され、2024年8月8日より発売開始しています。さらに、糖蜜を使用したラム酒の製造過程で出る残留液は肥料として利用できる可能性があり、より島内利用につながる事が期待されます。

また、島内での糖蜜活用でもう一つ期待されているのが微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の培養です。株式会社ユーグレナでは、研究の一環でユーグレナの培養に糖蜜を活用しており、2024年11月10日に石垣市役所内で開催された「八重山の自然に関する展示会」では、糖蜜を活用して培養したユーグレナのサンプルが展示されました。ユーグレナの培養に糖蜜を活用することは、培養液に用いる糖分のコスト削減や、培養後の未利用資源を肥料として活用できる可能性があり、島内での資源循環や持続可能な農業の発展に寄与する事が期待されます。

「提供:株式会社ユーグレナ」

 

このような取り組みを通じて、今まで島外への出荷が多かった糖蜜の島内での利活用を増やしていきたいと考えています。